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わが衣手は 露にぬれつつ
衣ほすてふ 天の香具山
ながながし夜を ひとりかも寝む
富士の高嶺に 雪は降りつつ
声聞くときぞ 秋は悲しき
白きを見れば 夜ぞふけにける
三笠の山に 出でし月かも
世をうぢ山と 人のいふなり
わが身世にふる ながめせしまに
知るも知らぬも 逢坂の関
人には告げよ 海人の釣舟
をとめの姿 しばしとどめむ
恋ぞつもりて 淵となりぬる
乱れそめにし われならなくに
わが衣手に 雪は降りつつ
まつとし聞かば 今帰り来む
からくれなゐに 水くくるとは
夢の通ひ路 人めよくらむ
逢はでこの世を 過ぐしてよとや
みをつくしても 逢はむとぞ思ふ